国語の漢字が苦手だった健太君(仮名)を受け持ったのは、彼が小5の時でした。
まず、それを克服する為に毎日10個の漢字を10回ずつ書いてもらいました。健太君のお母さんの協力も得て、毎日欠かさず徹底的に書かせました。漢字は手で覚えることが基本です。あとは、根気よくそれを続けることが大きな力となります。
最初にこの課題を出した時、健太君は泣き出しそうな顔になりました。でも、野球好きの健太君に「これは、毎日素振りをするのと同じ意味がある!」と言い聞かせました。
負けず嫌いの健太君の性格を逆手に取りうまく約束できました。
以前は、サボることもしばしばだった健太君は、それ以来、毎日欠かさず課題をこなしました。
半年、一年と継続することにより彼の漢字力はグングン伸びました。
ある日、健太君は、漢字テストで「先生、100点取ったよ!」。健太君は大はしゃぎ。お母さんに何度もテストを見せていました。
これは、実は漢字だけにとどまらず全ての科目にも通ずる勉強方法です。やがてその効果が必ず表れてくると信念を持って取り組みました。
健太君を受け持った頃は、全科目30~40点だった点数が、卒業する頃には平均点には及ばなかったが、50~60点くらいは取れるようになり中学に入学しました。
中学に入ると中間・期末テスト対策中心に指導しました。
国語は、読ませて読ませて考えさせる。そして情景を思い浮かべ、筆者が何を言いたいのかをイメージする。そして問題を解くと、解きやすくなります。
読解力強化法の一つとして音楽を利用する方法を取り入れ、健太君にもやってもらいました。曲を聴き、自分が感じたことを、絵に描きます。そうすることにより、感性がUPし、イメージも広がり楽しさも増します。
当初は、抵抗があった様子の健太君も徐々に楽しくなってきまたようで、「最近、本を読んだり、音楽を聴くのがおもしろくなってきたよ」とニッコリ。
今後も続けていこうと思っています。
数学は、暗記的アプローチで十分対応できます。
まず、公式の理屈を理解し、あとはできるだけたくさん問題を解きパターン化します。健太君には、日割りで出した宿題を、毎日数題解かせました。
中学に入ると部活が忙しく、学校からあまり宿題が出ないので机に向かう日がなくなる子が多くなります。学習の習慣付けが大切なので、宿題は日割りで出しています。毎日少しずつ解いてるうちに、健太君は「あっ、これはあのパターンだな」という具合に解ける喜びを感じたようです。
やはり勉強は「やり方」ひとつで効率・結果が大きく変わるのです。
数学のテストにおいては、まず問題を3回読む。質問の意図をしっかり把握し、間違いないと確信してから解き始める。出題者の意図を考える癖がつくと問題の間違いもなくなり、ひらめきも鋭くなります。
小5の秋から健太君を指導し始めて早や2年。
中1の3学期末のテストでは遂に全科目平均点を上回りました。
テスト後、指導に行った時健太君は、「先生、やっと平均点以上取れたよ!5科目のクラス平均が、52点。僕の平均は、65点だったよ!」と自慢げに満面の笑みを浮かべて駆け寄ってきました。
この結果は、彼の頑張りの一言に尽きると思います。今後も彼の頑張りに答えられるようしっかり指導をしていきたいです。
日々の継続の重要性は、全ての生徒の共通することです。
しかしその方法は人それぞれです。大切なのは、一人、一人と向き合い、生徒さんに合う勉強法を見つけ、指導を進めていくことです。
生徒さんに適した形で指導を進めて行けるのが家庭教師のチューターズの最大のメリットのひとつです。